世界最悪とも言われる人権侵害が横行する北朝鮮で、最も人権侵害が深刻な場所といえば、労働鍛錬隊、教化所(いずれも刑務所)、管理所(政治犯収容所)などの拘禁施設だろう。不衛生極まりない環境でまともな食事を与えられないまま強制労働に追いやられ、看守の暴言、暴行は日常茶飯事だ。 病気や虐待で命を落とす者もいれば、些細な過ちを咎められ公開処刑される者もいるが、亡くなった後もまともな扱いなど期待できない。 (参考記事:焼け残った遺体を犬が…北朝鮮刑務所の生き地獄) そんな教化所の一つ、平 ...

新型コロナウイルスに対して、「病的」なほどの恐怖心を示す北朝鮮。不確かな情報による対策を行う事例がしばしば報告されている。その一つが猫の抹殺だ。 「ウイルスを持ったまま国境を越えて中国からやってきて国内で広めかねない」との理由で野良猫に対して抹殺令を下す一方で、ペットとして飼われている猫に対しても、殺処分を行うように指示を下した。 その結果、ネズミが増える結果をもたらしたという。ローマ教皇インノケンティウス8世が1484年、猫はサタンの化身で汚れた存在だと宣告したことで、猫の ...

北朝鮮の金正恩総書記は2013年12月、叔父である張成沢(チャン・ソンテク)元朝鮮労働党行政部長を処刑した。この際、張成沢派とみなされた人々およそ1万人が、処刑・粛清の憂き目に遭ったとされる。 その中には、張氏の右腕だった李龍河(リ・リョンハ)党行政部第1副部長もいた。彼は張氏が逮捕されるより前の同年11月末、平壌郊外にある姜建(カンゴン)軍官学校の練兵場で、党・軍・行政機関の幹部ら数百人が見守る中、きわめて残忍な方法で処刑されたと言われている。 そしてその余波を受けて、李龍 ...

北朝鮮の食糧事情と言えば、数十万人が餓死したと言われる1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」のインパクトが強烈なせいか、多くの人々が食うや食わずの生活としているというイメージが強いが、実はかなり改善し、餓死者が出るような状況ではなくなっていた。 市場経済化が進展するにつれ、食糧事情が改善し、量よりも質や味、安全性が問われるほどになっていた。少なくとも国際社会の制裁強化、コロナ鎖国前は、そのような状況だった。 (参考記事:北朝鮮のお菓子が美味しくなった…ライバル中国製品にも勝利 ...

自国通貨が信用を失い、国民の日常生活や企業活動で外貨での支払いが当たり前のように行われている北朝鮮。国内で流通する外貨の総額は、北朝鮮当局から見ても非常に魅力的な規模に達していると考えらえる。 深刻な外貨不足に悩まされている当局は、様々な手を使って国内市場で流通する外貨を吸収しようとしている。贅沢品が並ぶ外貨ショップや、コーヒー、ハンバーガー、ピザなどファストフードレストランの経営といったソフトな手法もあれば、強引に外貨を奪うようなハードな手法を動員することもある。 (参考記 ...

韓国の政府系シンクタンク、統一研究院は2015年の北朝鮮人権白書で、2000年から2014年までの間に、北朝鮮では少なくとも1382人が公開処刑されたと明らかにしている。最も多かったのは2008年の161人だ。ただ、これは2008年から2014年まで毎年200人から250人の脱北者を対象にした聞き取り調査でわかったものに過ぎず、実際の数はこれを上回るものと思われる。 一方、同じ人権白書でも2020年度版では、2018年からは公開処刑が減っていることが指摘されている。これは処刑 ...