「陸の孤島」に閉じ込められる北朝鮮女性たちの絶望

北朝鮮は、国際人権規約で保障された居住・移動の自由を認めていない、世界的にも類を見ない国だ。生まれ育った地域から勝手に引っ越すことはできない。

だが、経済難と食糧難で苦しんだ挙げ句、江戸時代の「逃散」のように、村を捨てて山ごもりしたり、より稼ぎの良い都会に移住したりしている。一方で合法的に移住する手段もある。大学進学と軍への入隊、そして結婚だ。

ところが、そうやって農村から都会に移住した女性を、当局は農村に連れ戻そうとしているという。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。

1000人が「脱走」

平安南道(ピョンアンナムド)の情報筋によると、今月から朝鮮労働党平城(ピョンソン)市委員会と平城市安全部(警察署)が合同で、市内に住む農村出身女性に関する調査を行っている。(参考記事:山に消えた女囚…北朝鮮「陸の孤島」で起きた鬼畜行為