【体験談】仮病の腹痛を麻酔なしで切開手術…北朝鮮の医療施設

「大丈夫、心配しないでください」

母が持って来た服を着たら、寒さも心配でなくなった。けれども、母とは5分も一緒にいることができなかった。

「お母さん、早く出ます。もう少ししたら政治部長(政治思想事業を専門に行う人)が来るので、その前に早く出ることにします!」

担当の警護員がひどく気をもんでいたので、母とはほとんど話すこともできないまま分かれた。その後母は、保安署長に頼んでご飯を差し入れてくれたが、私は一回も食べることができなかった。警護員たちがとってしまって、彼らの雑用を手伝った収監者のトクボンにそのご飯を全部あげてしまったのだった。