【体験談】仮病の腹痛を麻酔なしで切開手術…北朝鮮の医療施設

痛くもない腹をさすって演技をするということは、それほど簡単なことではなかった。官房の中の他の収監者も私が仮病を使っていると思っていた。

「ああ〜、痛い!」

いくら悲鳴を上げて寝転んでも、リ・ジョンス警護員は聞いた振りをするだけで何もしなかった。そいつの勤務が終わって、ソンヒョクという22歳の若い警護員が勤務に入った。

「どいつだ。くちばしをこすりつけてやろうか。どいつだ」