【体験談】仮病の腹痛を麻酔なしで切開手術…北朝鮮の医療施設

夕方の10時頃に勤務の交代があり、警護員のヨンホが来た。私の悲鳴を聞いて、電話で警護責任者に報告した。警護責任者は監房に到着すると、静かにチャンホさんを呼んで、私が仮病なのかどうなのか聞いた。それから、チャンホさんともう一人の収監者に、私を引っ張り出せと指示した。

私の手と足には手かせ、足かせがはめられて、チャンホさんの背中に背負われて、私は郡の病院に担ぎ込まれた。中学生の時に、友達のヨンチュンが学校の授業の途中に盲腸炎になったので、背負って病院に連れて行ったことがあった。

だから、病院でヨンチュンを担当した医者の質問と診察の過程をはっきりと憶えていた。私は当時の記憶があったので、医者の質問にきちんきちんと答えることができた。