飢える北朝鮮の市場に並ぶ「人造肉飯」

また、おからの値段が下がったことで、おからから製造される人造肉の値段もかなり下がった。人造肉は帯状のものにぐるぐる巻かれた状態で売られているが、1巻の値段が5300北朝鮮ウォン(約90円)から4000北朝鮮ウォン(約68円)まで下がり、「この価格なら餓死しない程度の儲けが出る」と人造肉飯を売る人たちは喜んでいるとのことだ。

今後、コメ価格が上がらなければ商売が続けられるのだが、北朝鮮の周期的なコメ価格のサイクルを考えるとそうはならないかもしれない。

コメ価格は収穫直後の10月、11月が最も安く、春から価格が上昇し始め、初夏にピークに達する。在庫が減って流通量が減る、家々の備蓄が底をつき、市場に買いに行くため需要が増えるという単純な理由からだ。

「ミサイルに使うカネがあるなら」

そのサイクルを断ち切るには、海外からコメを輸入するのが最も手っ取り早い方法だ。