飢える北朝鮮の市場に並ぶ「人造肉飯」

北朝鮮を訪れる外国人観光客が決して連れて行ってもらえないところ、それは市場だ。社会主義計画経済で国が成り立っていることが建前であるため、資本主義的要素のある市場は、外国人に見せてはならないと考えられているようだ。

市場で売られているストリートフードも、外国人が味わうことのできないリアル北朝鮮B級グルメだ。その代表例として挙げられるのが「人造肉」。おどろおどろしい名前だが、おからを固めて作ったソイミートのことで、1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」のころに、肉の代用品として作られたものだ。(参考記事:北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為

そこにごはんとヤンニョム(薬味)を入れた「人造肉飯」は、少し歯ごたえがある食感にピリ辛味のいなり寿司のようで、韓国在住の脱北者が営む食堂の定番メニューの一つだ。

「おやつ」から「ぜいたく品」に

そんな人造肉飯を作って売り、生計を立てていた人々に嬉しいニュースが舞い込んできた。