「金持ちまで餓死」北朝鮮国民がさまよう阿鼻叫喚の巷

今年8月、人民班長(町内会長)が回覧板を持ってAさんの家を訪ねたところ、ひとけがなかっため、怪しく思い家の中を覗いてみたところ、Aさん一家全員が亡くなっているのを発見した。おそらく餓死と思われる。

江原道(カンウォンド)の元山(ウォンサン)で、商品を他地方へ運ぶ「タルリギ」という商売を営んでいたBさんも、豊かな生活から奈落の底に叩き落された一人だ。

元山では右に出る者はいないというほど手広く商売をしていたBさんだが、コロナによる移動統制で商売をたたむしかなくなった。収入が途絶え、売掛金の回収も滞り、借金地獄に陥った彼は「もはや生きていけない」との遺書を残して、家族を道連れにして命を絶った。

トンジュすら生活苦に追い込まれる現状について、上述の平安北道の情報筋は驚きを隠しきれないようだ。