北朝鮮の13歳少女に「緩慢な処刑」の残酷な日々

北朝鮮・咸鏡北道(ハムギョンブクト)穏城(オンソン)郡の南陽(ナミャン)労働者区。地名だけ聞いてもピンとこない読者も多いだろうが、豆満江を挟んだ対岸は、中国吉林省延辺朝鮮族自治州の図們市だ。北朝鮮を間近で眺められ、アクセスもしやすいことから、中国の国内外から多くの観光客が訪れるところだ。

国門と呼ばれる図們税関の高さ11メートルのゲートの屋上に登ると、古ぼけた南陽の町並みや人々の営みが手にとるように見える。観光用として、税関のそばに建てられた朝鮮式の伝統家屋などが立派に整備された図們と比べると、より一層みすぼらしく見えてしまう。

娘を「おとり」に

そんな「格差」を感じながら貧しい暮らしを続けてきた40代男性と13歳の娘が脱北を図ったと、現地のデイリーNK内部情報筋が伝えた。