「いずれぜんぶ崩壊」金正恩自慢のタワマン、目撃者ら証言
金正恩総書記が去年3月に打ち出したメガプロジェクトのひとつ、郊外の寺洞(サドン)区域の松新(ソンシン)・松花(ソンファ)地区を再開発する「平壌市1万世帯住宅」計画。工事が終わり、1万世帯の住宅が完成したと、国営の朝鮮中央通信が今年4月に報じている。
ところが、完成したばかりの住宅が欠陥住宅であったのは、本欄でも既報のとおりだ。平壌のデイリーNK内部情報筋によれば、地区の「目玉」である80階建てのタワマンで、先日の大雨と強風で、窓枠から雨漏りする家や、天井裏が水浸しになる家が続出。また、廊下でも雨漏りが起きた。
雨漏りの現場点検を行った建物補修事務所のイルクン(幹部)は、雨漏りは防水工事の部分的欠陥によるもので、使われている資材も質の低いものだとの報告を上げたという。
北朝鮮ならではの「病弊」
金正恩氏が旗を振った重要プロジェクトで、こんな手抜き工事が行われたのはなぜなのか。