「いずれぜんぶ崩壊」金正恩自慢のタワマン、目撃者ら証言

何らかの政治的記念日、今回の場合は4月15日の太陽節(金日成主席の生誕記念日)110周年を華々しく飾るために、建物などを建設したり、生産量のノルマを繰り上げ達成したりすることを指す。必然的に、質は度外してされてしまう。
(参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンション崩壊」事故

同じ平壌の平川(ピョンチョン)区域では2014年5月、完成したばかりの高層マンションが崩壊、500人が生き埋めになり死亡したとされる大惨事となった。この原因も速度戦による手抜き工事と見られている。

実際、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、昨年5月に建設現場を訪れた慈江道(チャガンド)の情報筋の話を、次のように伝えている。

「建設工事支援のため、平壌の現場に行ってきたのだが、速度戦のせいで1日にやっと2~3時間の睡眠しかとれない兵士たちは苦痛を訴えていた。何日か雨が降り続いたのに、何の対策もなく野積みにされた鉄筋が真っ赤に錆びても、気に掛ける人が誰もいない」

上層階ほど…

また、やはり金正恩氏の自慢のタワマン通りのひとつ、「未来科学者通り」の建設に動員された元兵士はデイリーNKジャパンの取材に対し、次のように語っていた。