北朝鮮が「長期的な弱体化」を宿命付けられた決定的な理由

その算出方法は、韓国統計庁が推計した北朝鮮の16歳の男性人口をベースに、韓国と同じ徴兵率70%を適用。さらにここから、準軍事組織と早期除隊者の数を除いたという。

この方法で北朝鮮の正規軍の兵力推移を分析すると、2001年には94万4千人であったものが、2006年に100万人台に乗り、2013年に110万5千人でピークに到達。その後は徐々に減少しているという。

(参考記事:金正恩氏の「ポンコツ軍隊」は世界で3番目に弱い

一方、同レポートによれば、韓国国防省は北朝鮮軍の兵力規模を2000年代初めに119万人、2008年に120万人、2016年以降は128万人と発表している。同省のこうした分析は、金正恩党委員長が執権して以降、北朝鮮は兵力の増強を行っているとの判断に基づくものだという。

しかし、北朝鮮の若年男性の人口が減少している今、このような兵力増強は容易でないはずであるというのがレポートの主張である。