北朝鮮「美貌のウェイトレス」たちの茫然自失の日々

デイリーNK取材班が接触した丹東の北朝鮮当局の幹部は、中国当局が今回の措置に続き、5月から6月に渡江証所持者や私事旅行者(親戚訪問)の往来を制限し、年末までに全員を追い返す計画を立てていると見ている。

渡江証とは、中国と川を挟んで向かい合う新義州(シニジュ)市の保衛部(秘密警察)が市民に限って発行する臨時のパスポートのことだが、実際には新義州市民以外にも発行され、労働者の派遣に悪用されている。また、技術学習生(インターン)ビザを悪用して女子大生を働かせるなど、様々な抜け道が存在するが、中国当局はそれらを含めて完全にブロックしようとしているものと思われる。

(参考記事:【写真】金正恩氏の新たな商売「女子大生派遣ビジネス」の現場

また、一連の措置についてこの幹部は、ベトナム・ハノイでの米朝首脳会談が物別れに終わったことや、米中貿易戦争で、制裁を誠実に履行していることを見せつけようとする中国の思惑があると見ている。

突然の措置に、当の労働者たちは茫然自失だという。