住民や労働者が次々に逃げ出す酷寒の「恐怖写真」現場
厳冬期の気温はマイナス30℃を下回る。10月から雪が降って地面が凍り、風も強く、屋外での作業環境は極めて過酷だ。それにも関わらず、金正恩氏からハッパをかけられた当局は、現場に対し8、9月と同水準の工事進捗を求めているという。
北朝鮮では、過酷な工期設定のために大量死亡事故が繰り返し起きているが、三池淵でも今後、何が起きるかわからない。実際、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋はデイリーNKに対し「道内の工場、企業所や現地住民の中から三池淵地区の建設現場に動員された労働者が次々に離脱し、工場幹部たちが道の朝鮮労働党委員会から責任を追及される事態になっている」という。
(参考記事:【再現ルポ】北朝鮮、橋崩壊で「500人死亡」現場の地獄絵図)労働者たちも「命がいくつあっても足りない」と感じてのことだろう。