弾道ミサイル発射成功で米朝の「殺るか、殺られるか」が加速する

北朝鮮の意図は、動きを衛星にさらすことで軍事衝突を避けると同時に、自分たちの確固たる意志を示すことにあったと思われる。つまりはミサイル発射により、トランプ政権からの申し出を「公開処刑」したわけだ。

そもそも、北朝鮮がトランプ政権側の申し出に魅力を感じる可能性はなかった。2009年7月、オバマ前政権のクリントン国務長官は次のような提案を行っている。

「完全かつ後戻りできない非核化に同意すれば、米国と関係国は北朝鮮に対してインセンティブ・パッケージを与えるつもりだ。これには(米朝)国交正常化が含まれるだろう」