「同僚の娘を貯水タンクに沈めて殺害」…北朝鮮で多発する凶悪事件の動機と背景
急速に資本主義化が進む今の北朝鮮では、ほとんどの住民が何らかの商売をしなければ生活がなりたたない。
商売をするためには「元手」が不可欠であり、それを調達するのが北朝鮮版ヤミ金だ。ヤミというと、聞こえは悪いが、あくまでも北朝鮮当局が認知していないだけで、銀行のように「融資」をする役割を担う。
しかし、なかには悪徳ヤミ金業者も存在する。そして、22歳の女性が、高金利で暴利を貪り、強引な取り立てをする業者を殺害するという事件が起きた。
(参考記事:北朝鮮の20代女性、ヤミ金業者を殺害 )覚せい剤めぐり毒殺も
凶悪事件が多発する背景としては、90年代に起きた大飢饉「苦難の行軍」の後遺症から来る慢性的な経済難や社会全体に拡がる閉塞感が挙げられる。