公開処刑を「見学」に行かされる北朝鮮の小学生たち

「そんなことできません。仕事の手を抜くと、すぐに先生が木の棒で足と手の甲を殴りれます。それでも父が97年に亡くなってからは、私も働いて稼がなくてはならかったので学校に行くことが減りました。すると今度は、私の分の仕事まで別の生徒がしなければならないので、彼らから恨まれ、いじめられ暴力を振るわれました。貧しい家の子はいつもアザだらけでしたよ」

18号収容所の子供たちは、学校では金日成・金正日・金正恩一家を崇め、祖国に命を捧げる軍事思想教育しか受けられず、あとは強制的に労働させられる最悪の人権侵害を受けている。さらに収容者の間でも、弱い者を叩く暴力の連鎖が起きている。

北朝鮮政府は国連の核心条約のひとつ、「児童の権利に関する条約」を批准し、2010年には国内法として「児童権利保障法」を制定している。その上で、国連人権委員会に対し「児童労働は遥か以前に根絶された」と主張している。