血の粛清「深化組事件」の真実を語る

金正日は、自らの失策の責任をなすりつける人間を探していた。そこで、横領した肥料30トンを親戚に流したという疑いで逮捕され、社会安全部の第7教化所に収監されていた徐寛熙(ソ・グァンヒ)中央党農業書記を利用することにした。

金正日は、「徐寛熙を南朝鮮のスパイとして葬ることを極秘に指示せよ」という命令を下した。張成沢は中央党組職部のリ・チョル社会安全部担当責任指導員と、社会安全部のチェ・ムンドク政治局長と共に計画を立てた。

徐寛熙は「アメリカと南朝鮮のスパイであり、指図を受けて人民を飢えさせるために、体系的に農業を台無しにした」という罪をなすりつけられ、平壌市民の前でファン・グムスクと一緒に銃殺された。