「感謝する理由ない」北朝鮮の児童が金正恩称賛に反発…教師も両親も驚愕

このクラスの数人の児童が「私たちが楽器をもらったわけでもないのに、感謝する理由があるのか」と発言し、他の多くの児童もこれに同調したのである。

北朝鮮において、このような発言は「マルパンドン」(言葉の反動、反政府的言動)とされ、大人であれば管理所(政治犯収容所)送りとなる可能性がある。さらに、家族や学校関係者も連座制により処罰される。

(参考記事:「泣き叫ぶ妻子に村中が…」北朝鮮で最も”残酷な夜”

子どもたちの反応に驚愕した担任教師であったが、上部への報告や叱責は行わなかった。代わりに保護者を呼び、子どもたちの言動について厳しく指導するよう要請したという。

このような発言が公になれば、児童と担任教師だけでなく、学校全体の責任が問われかねない。そのため、事態を穏便に収めようとしたのである。

状況を聞かされた保護者たちは胸を撫で下ろしつつ、「言葉ひとつ誤っただけで、家族みんなが誰にも気づかれず消されてしまう」として、子どもたちに厳しく口止めしたと伝えられている。

情報筋は次のように語った。