塩水にアヘンを混ぜて注射…医薬品不足の北朝鮮で「死の民間療法」

薬は薬局で購入するように当局は指導しているが、買いに行ったところで在庫はない。品薄であることに目をつけた薬局が、アスピリンやアセトアミノフェンなどの解熱鎮痛剤や、アモキシシリンなどの抗生剤を、国定価格より高値で横流ししているからだ。どうしても必要なら、以前のように市場で買うか、薬局で薬代にワイロを上乗せして払うしかない。(参考記事:響き渡った女子中学生の悲鳴…北朝鮮「闇病院」での出来事

中央検察所は、最近行われた第14期第8回最高人民会議(国会に相当)の中央検察所事業報告で、「薬が高くて買えない」との市民の訴えを受け、平壌市の大城(テソン)区域、南浦(ナムポ)市、咸興(ハムン)市、元山(ウォンサン)市の薬局に対する検閲(監査)を行ったと報告した。また、横流し、ボッタクリなどを強力に取り締まる方針を示した。

しかし、そもそも国営工場で製造されている薬は、国内でも原材料が調達しやすい漢方薬がメインで、あまり効果がないことから消費者に人気がない。