「母娘3人に鬼畜行為」北朝鮮”悪徳警官”の手口に庶民ら驚愕
釈放されたのは本来の容疑者である母親と、事件とは関係ない妹2人。いずれもひどい拷問を受けていた。妹の1人は特にひどい拷問を受けたのか、長らく起き上がることすらできずにいた。(参考記事:北朝鮮女性を追いつめる「太さ7センチ」の残虐行為)
一方で未だに釈放されていないのは、事件とは関係ない息子だ。つまり保衛部は最初からカネを奪い取る目的で一家4人を逮捕し、さらに追加でカネを奪い取ろうと、息子を人質に取ったのだ。
こうなっては、家族としては保衛部の言いなりになるしかない。北朝鮮には、権力者の横暴を訴える「信訴」という制度があるが、脱北者がからむ件であるだけに、それも使えない。
八方ふさがりになった人々の中には、報復のため保衛員や安全員を襲い、殺害するケースすらある。しかし、保衛員や安全員としても、こうでもしないと食べていけないのだ。
コロナ以前には、中朝国境地帯で密輸が活発に行われ、その利益を庶民と保衛員らが分け合う構図もあった。しかし、金正恩政権による国境統制の強化でそれも難しくなってしまった。八方ふさがりなのは、庶民も役人たちも同様なのである。