北朝鮮女性の怒りを爆発させた、ある「DV夫」たちの勘違い
「来年の婦女節に夫が花束やプレゼントを買ってきても受け取らない」(市内の女性たち)
事はそれだけで済まなかった。DVに怒った人民班の班長(町内会長)は、男性の洞(町内)の党委員会に通報した。他の女性たちもこれに同調して、夫のDVなどを、勤め先の党委員会に通報した。
男性たちに対して、いかなる処分が下されたのかについて情報筋は伝えていないが、上述の通り、一家の経済的主導権を握っているのは女性である。国営企業などへの出勤が法的義務とされ、微々たる給料しかもらえない男性たちは、妻が市場で稼いでくる現金なしには食べていけないのだ。
実際、妻に捨てられた50~60代の男性は社会的弱者となり、食糧難に際しては本当に餓死してしまう例も少なくない。そういった実状を考えれば、古い儒教的思考にしがみつき「亭主関白」を止められない男性たちは、家庭内でいずれ何らかの「処分」を下されるかもしれない。
(参考記事:妻に優しくなった北朝鮮の夫たち…亭主関白の末路は「餓死の恐怖」)