史上初、複数候補が競う北朝鮮の選挙に有権者は「あまり意味ない」
「二人の候補者とも、内部で既に決められているので、あまり大きな意味はない」
「国がすべての政策を決めて地方代議員は意見を言うこともできないのに、そんな人を選んでどうなるのか」
「自分たちの声を党に伝えても何も変わらないのだから、投票は単に(今まで通りの投票に過ぎない」
また、「それぞれどういう功労があったのか、どんな人物なのかわからないので、誰に投票していいのかわからない、適当に投票する」と、従来の選挙同様に、候補者の情報がわからないという反応を見せる人もいる。
安全部(警察)、保衛部(秘密警察)が、「新たな選挙方式を巡り、人民の間で微妙な反応や、政治的な発言が出ないように徹底的に監視、取り締まれ」との内部指示を下したことが広まり、市民は余計なことを言わないように用心している。
実際、「選挙方式が変わったと言っても、われわれの生活が変わるわけでもないのだから、観相(人相占い)を見ていい人に投票する」と冗談を言った人が、その週の生活総和(毎週土曜日に行われる総括)で、集中思想闘争(吊し上げ)の対象となってしまった。
新しい選挙制度は、一言で言って「民主主義風の選挙」に過ぎない。