史上初、複数候補が競う北朝鮮の選挙に有権者は「あまり意味ない」
北朝鮮の最高人民会議常任委員会第14期第27次全員会議は今年8月、改正選挙法を採択した。
その内容を見ると、今まで投票箱は1つしかなかったのが、「賛成」「反対」と書かれた2つの箱を設置する、秘密投票の保障などの内容が含まれているが、最も注目されるのは、一部選挙区で複数候補が認められるという点だ。
その仕組みは、地域、部門、職業、ジェンダーバランスなどを考慮して2人の選挙者(候補者)を推薦し、「選挙者会議」で候補者が資格を満たしているかを「資格審議」で審査し、最終的な立候補が認められる。
ワイロがすべて
従来の選挙は、朝鮮労働党が推薦した顔も名前もよく知らない候補者に、事実上賛成票を投じることしか認められず、選挙運動も「100%投票、100%賛成」を呼びかけるという異様なものだった。それが、今月26日に行われる各道、市、郡、区域の代議員選挙(地方議会選挙)から、改正選挙法が適用され、複数候補が認められようになったが、北朝鮮国民の見方は概ね否定的だ。