北朝鮮「陸の孤島」で響き渡る悲鳴…飢えた市民の禁断の行為

今年の秋には今回配給できなかった扶養家族の分を配給するとの中央の指示が下されたと説明しているが、目先の食べ物に事欠く状況の現地では「これでは生きていけない」という住民らの悲鳴が聞かれるという。

今回行われた配給について、道内の江界市の幹部は、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に、金正恩総書記が、戦時予備物資が備蓄されている2号倉庫を開き、全国の住民に食糧を供給せよとの特別命令書を発したと伝えた。

一般の労働者なら1人あたり15キロの食糧配給が原則だが、実際に職場に出勤した日や、勤労動員に応じた日を計算して配給されることになった。そうなると、実際に配給される量は、半分から3分の2に減らされ、所属している工場の稼働が停止中ならば、全く受け取れないという。

隣接する両江道(リャンガンド)の情報筋によると、現地でも配給を得られるのは労働者本人だけで、扶養家族の分は配給されず、当局は様々な言い訳を並び立てて量を減らそうとしており、住民からは不満の声が上がっているという。

また、「空っぽになった2号倉庫に再び食糧を備蓄するために、後日、住民を痛めつけて食糧供出を強いるだろう」との声もあがっている。