北朝鮮「陸の孤島」で響き渡る悲鳴…飢えた市民の禁断の行為

その中の保衛部(秘密警察)が設置した哨所で、熙川からやって来たという30代の市民が、食糧と交換するため運んできた「木蘭ブランド」のテレビが、盗品であることが発覚した。(参考記事:美女2人は「ある物」を盗み公開処刑でズタズタにされた

ただのテレビであったとしても、食糧難の深刻さを示す悲惨な話だが、このテレビ、実は金正日総書記が下賜した贈り物で、盗難届が朝鮮労働党の熙川市委員会に出されていた。

最高指導者の名前で下賜されたものを粗末に扱っただけでも政治的問題になるお国柄である。この市民は保衛部に逮捕され取り調べを受けているが、金正日印のテレビを盗んだとあって、ただでは済まされない。最高指導者の権威を傷つけたとして、処刑すらあり得る状況だ。(参考記事:金正恩氏が配ったお菓子セット、不味すぎて政治事件に発展

住民を痛めつけて

食糧事情の極度の逼迫に気づいた朝鮮労働党の慈江道委員会は、ようやく配給を行ったが、十分な量とは言えないとのことだ。