「幹部19人処刑の現場」生々しい恐怖に震える北朝鮮国民

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の保衛司令部が中国との国境都市・両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)市で集中検閲に乗り出し、現地の住民らが恐怖に震えているという。

保衛司令部は、いわば軍内の秘密警察だ。一般社会の監視を担当する国家保衛省と並ぶ、泣く子も黙る存在である。

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両江道の消息筋はRFAに対し、「主な検閲対象は、海外との違法な情報のやり取りと幹部の不正行為、個人密輸などだ。特に、内部情報の国外流出に対する検閲が厳しい」と語っている。

「検閲が行われるとの噂が広がった直後、(中国キャリアの)違法携帯電話を利用して韓国にいる脱北者と国内に残った家族をつなぎ、仕送りの授受を仲介していた複数のブローカーが深夜、軍により家族と共に車に乗せられどこかに連れていかれる出来事があった」(消息筋)

この消息筋はまた、「今回の検閲は『苦難の行軍』のときに保衛司令部が行ったものと手法と強度が似ていて、住民がいっそう緊張している」と強調している。

北朝鮮が未曽有の大飢饉「苦難の行軍」の最中にあった1990年代後半、同国内では粛清の嵐が吹き荒れていた。