「政府の動きがおかしい」北朝鮮国内で金正恩死亡説が拡散
北朝鮮国内では「死亡説」のほかにも、「手術を受けたが危険な状態になり、復活の見込みはない」などとする「重体説」も出回っているとのことだ。
「それなのに、講演会が開かれるわけでもなく、組織的な通達も何もない。むしろそのことの方がおかしい」(情報筋)
このような噂が広がると、北朝鮮当局は住民講演会などを素早く開き、「最高尊厳(金正恩氏)を冒とくする者は厳重な処罰を免れない」などと恫喝するのが普通だ。実際、2013年に李雪主(リ・ソルチュ)夫人に関する噂が広がったとき、2014年に金正恩氏の叔母・金慶喜(キム・ギョンヒ)氏が危篤であるとの説が拡散したとき、そして2017年に金正恩氏が異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏を殺害したとの情報が広がったときには、いずれも厳重な警告が発せられた。(参考記事:女性芸能人たちを「失禁」させた金正恩氏の残酷ショー)
周知のとおり、北朝鮮は極度に情報が統制された国家だが、その分、庶民の口コミネットワークは相当に発達している。このまま放置すれば、金正恩氏の「死亡説」は瞬く間に全国に広がるだろう。
北朝鮮当局がそれを防止する出た手を講じないのは、果たしていかなる理由からなのだろうか。