「みんな感染しちゃう」金正恩の強制動員に女性らが悲鳴

北朝鮮当局は新型コロナウイルスの感染防止のため世界で最も過激な対策を打ち出しながらも、金正恩党委員長が自ら旗を振る平壌総合病院の建設現場には大量の住民を動員していると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。

金正恩氏は3月17日、新しく建設される平壌総合病院の着工式に参加し、自ら鍬入れを行った。同氏が指示した完工期限は、今年10月10日だ。何と半年余りしかない。金正恩氏は着工式での演説で「建設目標は非常に膨大で、建設の期限は迫っている」としながらも、あくまで工期の厳守を命じた。

担当する幹部にとっては、文字通り「命がけ」の事業だ。短期間で工事を終えるためには人海戦術を取るしかないが、北朝鮮は新型コロナウイルスの感染防止のため、大勢が集まるイベントを中止している。それにもかかわらず、当局は家庭の主婦までをも工事現場に大量動員しており、「こんなことしていては、皆が感染してしまう」と不安の声が上がっているというのだ。

もちろん、そのような批判を表立ってできるわけではない。そんなことをすれば金正恩氏の権威に挑戦したと受け止められ、過酷な運命を辿ることになる。

(参考記事:女性芸能人たちを「失禁」させた金正恩氏の残酷ショー

北朝鮮において、故金日成主席の生誕記念日である4月15日は「民族最大の祝日」とされている。例年なら様々なイベントが開かれるが、今年はかつてなく静かだった。

平壌在住の消息筋はRFAに対し、次のように話している。