「みんな感染しちゃう」金正恩の強制動員に女性らが悲鳴

「毎年、太陽節(4月15日)には政治的なイベントで目白押しだが、恒例の『4月の春親善芸術祭典』をはじめほとんどの行事がキャンセルされた。万寿台の丘にある銅像への献花さえ中止され、職場などでの小規模な集会に止められた」

北朝鮮の感染防止措置は徹底している。ルールを守らず感染した人が、処刑されたこともあるほどだ。

しかしそれも、金正恩氏の「工期厳命」の前ではチャラになるらしい。消息筋は「女性同盟の中央組織は、平壌市内の各地域の女性同盟地域に対し、平壌総合病院の建設現場を物心両面で支援するよう指示した。たとえば、工事現場でムード盛り上げのための音楽を披露したり、お金を集めて炊き出しを行ったりするのだが、女性同盟員らはその負担に一様に苦しんでいる。一部の住民は(金正恩氏の)政治的業績のために、主婦までが動員されなければならないのか、と恨み言を言っている」と話す。

また別の消息筋は、「兵士や労働者が数千人も動員され、さらには住民らが駆り出されて宣伝活動や炊き出しを行う平壌総合病院の建設現場は、新型コロナウイルスの集団感染が起きうる最悪の環境と言えるのではないか」との疑問を呈した。