日本海上での大量殺人…「北朝鮮の海賊」の残虐度

目撃者のいない海上での完全犯罪のはずだったが、死んだはずの漁師が生きていて、自力で港に戻り通報したことから事件が発覚。司法当局が犯人の自宅を捜索した結果、15機のエンジンと犯行に使われた凶器が発見された。

日本の海上保安庁によれば、日本海沿岸に漂着した北朝鮮のものと見られる木造船の数は2018年に225隻に達し、うち5件から12体の遺体が発見されたと報じている。一説には、このようにして犠牲になった北朝鮮漁民の数は1年間で1000人は下らないとされる。

原因は、装備の貧弱な漁船で無理に出漁したためと見られていたが、それだけではなかったことが前述の事件から明らかになった形だ。

(参考記事:「あの恐怖は言い表せない」北朝鮮の元漁師が体験した「生死の境目」

咸鏡北道の別の情報筋によると、今回の事件の顛末が明らかになったことを受け、司法当局は、過去の海難事故を対象に具体的な調査を行い、事故だったのかあるいは事件だったのかを判別するための捜査チームを発足させた。