北朝鮮「骨と皮だけの女性兵士」が走った禁断の行為

脱北者出身で、韓国紙・東亜日報記者のチュ・ソンハ氏によれば、メンバーらは丸太に縛り付けられ、1人に対しAK47自動小銃から90発が撃ち込まれたという。口径7.62ミリの小銃弾を90発も浴びせたら、人体は文字通りズタズタになる。

当局はその様子を、射撃場に集めた芸術関係者数千人に見せつけた。前列で見ることを強要された女性歌手らの中に、失禁しなかった者はいなかったという。

そして当局はさらに、芸術関係者たちに死体を近くで見るよう強要した。「彼らが、数日前まで一緒に笑い合っていた友人や同僚の血と肉片を踏みながら感じた恐怖を、いかに文章で表現できようか」と、チュ記者は書いている。

それにしても、人々がこれほど無残に殺されねばならないほどの「証拠写真」とは、どのようなものだったのか。

チュ記者は、「内幕を良く知る脱北者によれば、ソルチュが学生時代の彼氏といっしょに、万景台少年宮殿の隣の芝生の上で肩を抱き合って撮ったものらしい」と説明している。他愛もないものだ。こんなことが、人間が殺される理由になどなり得ない。

いずれにしても、北朝鮮にはこうした残酷な場面を見せつけられた経験を持つ人が少なくないのだ。

しかし、本題に戻ると、件の公開裁判では、死刑判決は6人に対してのみ言い渡された。

ファーストレディも

ほかの10人に対して当局者は「罪がないからではなく、『最高指導者(金正恩氏)の許し』により処罰しない」旨を宣言したという。現場にいた人々は驚愕した。