公開処刑は空から見られていた…証拠をつかまれた金正恩氏

この画像を米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)に提供した米北朝鮮人権委員会(HRNK)のグレッグ・スカラチュー事務総長によれば、「対空機銃を使って公開処刑を行っている状況に間違いない」と語っている。

そして、アジアプレスは同年10月、北朝鮮の内部情報に基づく「平壌で労働党幹部を集団銃殺か 金正恩氏の指導に違反」と題した記事の中で、10人の労働党幹部が同軍官学校で処刑されたと報じており、HRNKの分析と時期的に符合するのだ。

ほかにも、北朝鮮国内で公開処刑を見たとする脱北者の証言は、それこそ何百とある。

(参考記事:「死刑囚は体が半分なくなった」北朝鮮、公開処刑の生々しい実態

ちなみに、ZPU-4対空機銃は14.5mm重機関銃4丁をひとつにまとめたもので、自動車に乗せたり、けん引したりしなければ運べないほど大きい。だからこそ、軍事用ほど解像度の高くない民間衛星の写真にも捕捉されたのだろう。

(参考記事:玄永哲氏の銃殺で使用の「高射銃」、人体が跡形もなく吹き飛び…