北朝鮮国内に処刑場所、集団埋葬地など393ヶ所…韓国の人権団体が解析

一例を挙げると、2008年7月に、咸鏡南道(ハムギョンナムド)の咸興(ハムン)で「ユンミ喫茶」という売春喫茶を運営していた25歳の女性と、軍部隊の基地長が処刑されている。容疑は麻薬の密売だったが、麻薬でも売春でも他の国では処刑されないようなことでも、処刑されていた。

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自らの責任を末端の責任者になすりつけ処刑させた金正日氏

また、金正日氏の間違った指示が問題を引き起こし、その責任を下の者になすりつけて処刑させるということも起きていた。

金正日氏は「平壌市の電力が不足しているため、城津製鋼所に送られていた電気を止めて、平壌市に回せ」という指示を出した。それを忠実に守った電力部門の担当者が、処刑された。電気供給が停まったことで溶鉱炉の中で鉄が固まってしまい、大損害が発生した責任を取らされてのことだ。

無謬の存在である最高指導者が間違いを認めることはなく、責任は常に下の者になすりつけられるというのが北朝鮮の常だ。

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史上最大の公開処刑に17万人動員

見せしめ効果を高めるために、公開処刑には多くの住民が動員される。