北朝鮮女性を苦しめる「書類整理」と呼ばれる性虐待行為

2018年8月2日

「権力のある上官は、自分の娘のような（年齢の）人を連れて……幹部課（人事課）に、書類の整理をできる女性兵士を1人寄越せと。皆、すべてを知りながらも、上官が寄越せと言えばどうにもできません。命令に始まり、命令で終わるのが北朝鮮の軍隊ですから。書類整理と言うけれど、本当はその女性を暴行しようとして呼ぶんです。女性たちにも、上官に逆らう術はありません」

（参考記事：北朝鮮女性を苦しめる「マダラス」と呼ばれる性上納行為）

また、朝鮮労働党への入党を推薦する権限を悪用し、女性兵士に性上納を強いる行為も横行している。

言葉にするのもはばかられる

しかし、社会全体の人権意識が希薄で、「性的暴行」という言葉すらない北朝鮮で、女性たちは自分が受けた被害が人権侵害だと気づかずにいる。また、問題になっても、処罰されるのは女性の方だったりもする。（参考記事：脱北女性、北朝鮮軍隊内の性的暴力を暴露「人権侵害と気づかない」）