「金正恩を倒せ!」落書き事件続発に北朝鮮が大慌て

今回の事件を受けて金正恩氏は、国家保衛省(秘密警察)、保衛司令部、人民保安省(警察庁)の全職員を政治・思想的に武装させるための集中学習を1ヶ月間行うよう指示したという。また、朝鮮労働党の宣伝扇動部は、この集中学習をチェックするよう指示を下した。これほどの事件が起きたことで、体制維持に欠かせない組織にも「たるみ」が生じていることを懸念しているのだろう。

(参考記事:「米軍が金正恩を爆撃してくれれば」北朝鮮庶民の毒舌が止まらない

「犯人探しも大切だが、思想的な乱れを未然に防ぐこともおろそかにできないと見ているのだろう」(情報筋)

また別の情報筋によると、今年1月にも金正恩氏を批判する落書きが発見されている。市民の間では、某種の勢力が存在するのではないかという噂が出回ったという。落書きひとつが社会不安を招きかねないのが、北朝鮮社会の実情でもあるのだ。