金正男氏「暗殺部隊」幹部まで「ミンチ」にする正恩氏の残虐性

金氏は、保衛省のトップとして君臨し、多数の幹部を処刑場に送り込んだといわれている。すなわち金正恩式恐怖政治の実行役とも言える人物だった。しかし、2月はじめに失脚したとの情報が流れていた。

北朝鮮の報道からも、金元弘氏が表舞台から姿を消したことがうかがえる。まずは北朝鮮の労働新聞が昨年4月15日に配信した下の写真を見て欲しい。

金正恩氏の右から2人目が金元弘氏(2016年4月15日付労働新聞より)
金正恩氏の右から2人目が金元弘氏(2016年4月15日付労働新聞より)

金正恩氏をはじめとする北朝鮮の指導層は、金日成・正日氏の生誕記念日や命日に二人の遺体が安置されている錦繍山太陽宮殿を訪れ、この様子は同国の国営メディアで写真付きで報じられる。たいていが上の写真のように正面のショットであり、そこからその時の正恩氏の側近の顔ぶれや、彼らのパワーバランスを推し量ることが出来る。

一方、次に紹介するのが今年の金正日総書記の生誕記念日(2月16日)に、金正恩氏と指導層が錦繍山太陽宮殿を訪れた時の写真だ。