中国の最新鋭機も無力化…空自F-15の「切り札」電子戦装備
航空自衛隊が現在進めるF-15の近代化改修(F-15JSI)の中核に位置づけられているのが、米レイセオン社製の最先端電子戦システム「EPAWSS(Eagle Passive/Active Warning and Survivability System)」だ。中国側のレーダー能力強化に対応するうえでも、この装備は空自の生存性と作戦行動の自由度を大きく左右する存在となる。
EPAWSSの最大の特徴は、従来の受動的な警戒装置とは異なり、「探知・分析・対抗」を高速に一体処理できる総合電子戦システムである点だ。
高度なデジタル受信機と信号処理技術により、敵レーダーの周波数、波形、距離、照射パターンをリアルタイムで解析。従来なら生データを受け取るだけだった脅威情報を、AIによる評価アルゴリズムを用い、瞬時に「どの脅威が最も危険か」「どの対抗手段を使うべきか」まで自動で判断する。
F-15の生存性、けた違いに向上
そのうえで、EPAWSSは妨害電波の照射、欺瞞信号の生成、敵ミサイル誘導の撹乱など、複数のアクティブ防御手段を一体運用する。特筆すべきは、これらの対抗手段が全て「同時進行可能」であることだ。
