金正恩死亡説が拡散…「脳出血で意識不明」「フランス医師が手術」その真偽は

韓国の情報当局者はいち早く「フェイクニュース」だと断定し、メディアの質問に答える形でこれを打ち消した。その後、北朝鮮国営の朝鮮中央通信は30日、金正恩氏が朝鮮労働党中央軍事委員会第8期第8回拡大会議(28日)に参加し、軍の砲撃競技(29日)を視察したと写真とともに報じている。

金正恩氏の「健康異常説」や「死亡説」が出たのは、今回が初めてではない。全く同じか、似通ったタイトル・内容のフェイクニュースが2020年4月と2021年7月に全世界的に流れたことがある。

今回の「死亡説」が出た背景は定かでないが、2020年4月のケースは米CNNのイタズラじみた報道が火付け役だった。

「手術後に合併症」

同年4月20日、韓国デイリーNKは「金正恩氏が心血管疾患で施術……。12日、国内の専用病院で」と題した記事を報じた。内容は、金正恩氏が同12日に心血管疾患の施術を受けたものの、術後の経過は良好だというものだった。この報道は当初、さほど注目を集めなかったのだが、これにCNNが「燃料投下」した。