北朝鮮「自転車屋」夫婦を公開処刑 「子供らにまで恐怖心」市民が怒り

当局は、夫婦が職盟関係者と結託して外貨を不法に流通させたほか、「反共和国宣伝物」を広めたとして、「反動思想文化排撃法」違反などの罪を適用した。夫婦は8月初旬に逮捕され、国家保衛省などによる合同尋問を経て9月初めに銃殺刑が確定。関係者約20人も矯正刑や地方追放の処分を受けたという。

北朝鮮当局は今回の公開処刑について、「経済秩序の混乱を防ぎ、住民の思想教育を強化するための措置」と説明したとされる。金正恩政権は中国との協力関係を維持しつつも、国民が統制を離れて外部とつながることは徹底的に阻止していくつもりだろう。

広がる恐怖

特に、金正恩氏の訪中直後にこのような極端な処罰が実施されたことから、「対外協力を進めても、内部規律に例外はない」というメッセージを国内に向けて発信した可能性が指摘されている。また、国家の許可範囲を超えた個人商業や外貨決済の慣行を抑制する目的もあるとみられる。