北朝鮮兵士ら19人が墜落死…「熾烈な徹夜戦」金正恩が要求

北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は20日、1面に平壌総合病院の建設が急ピッチで進んでいるとの記事を掲載し、次のように伝えた。

「入院病棟5−2号棟と外来病棟の2、3、4区域の骨組みの工事を終えた軍人建設者たちは、外部美観作業課題の80%罫線を突破し、8建設局の建設者も任された対象の骨組み工事の仕上げ段階で進めている」

着工式で「人民の大切な健康と安全をよりしっかり守ることのできる今一つの貴重な財産」だと、金正恩党委員長がその意義を強調した平壌総合病院の建設計画だが、現場では死亡事故が多発していると、平壌のデイリーNK内部情報筋が伝えている。

現場では1日平均で3人が事故で負傷または死亡している。5月中旬からの1ヶ月間だけでも、墜落死した兵士や労働者は19人に及ぶ。3月の着工からだと、その数はさらに多いだろう。

「1日4〜5時間の睡眠で、厳しい労働に追いやられている兵士たちが、現場で居眠りをして足を踏み外す事故が多発している」(情報筋)

(参考記事:「手足が散乱」の修羅場で金正恩氏が驚きの行動…北朝鮮「マンション崩壊」事故

情報筋は日時を明らかにしていないが、10年の兵役を終える直前だった27歳の兵士が、午前1時に高所で安全装置もないまま溶接作業を行っていたところ、墜落して死亡したと伝えた。同僚たちは「まともに眠っておらず、まぶたが重く感じるほどの状況で働いていて墜落死した」と証言している。