北朝鮮の新設工場が壊滅…金正恩「電力不足」理解せず
金正恩氏は、そのような状況を想定できずに指示を下したようで、結局工場が稼働できない状況に陥ってしまったのだ。
金亨稷郡の工場は昨年12月12日までに設備が完成したが、電圧が低いため、試験稼働すらできずにいる。また、両江道当局は、道内の他の工場の試験稼働を行うために、あろうことか1月29日の旧正月に、全世帯、工場、企業所への電力供給を完全にストップするはめになった。
両江道の幹部によると、金亨稷郡の工場の竣工式の様子をTVカメラで撮影するために、今月11日と12日の両日、虚川江(ホチョンガン)水力発電所で生産された電力を、すべて工場に回した。(参考記事:金正恩ご自慢のタワマン「エレベータ5時間待ち」で悪夢の日々)
金亨稷郡の邑(郡の中心地)に住む住民は、今月16日の光明星節(故金正日総書記はの生誕記念日)に、1世帯当たり焼酎1本、石鹸1つ、小麦粉でできた味噌4キロの配給を受けたが、これは撮影時の工場で生産されたものだ。しかし、邑以外の地域に住む人への供給は行われなかった。生産量があまりにも少なかったためだ。