北朝鮮の新設工場が壊滅…金正恩「電力不足」理解せず
北朝鮮は昨年2月から3月にかけて、平安南道(ピョンアンナムド)の成川(ソンチョン)を皮切りに、全国の20の市や郡で地方工業工場の建設を始めた。当初の完成目標は、10月10日の朝鮮労働党創建日だった。(参考記事:金正恩住宅「テレビカメラの前で壁崩壊」の大惨事)
ところが、8月末に行われた地方発展事業協議会の場で金正恩氏は、工場と共に先進的な保健施設、科学技術普及拠点、穀物管理施設も建設することを指示。これにより、当初の工期が守れなくなった。12月末が新たな工期となったが、これが問題の発端となった。情報筋は語った。
「建設日程を延長させる際、中央が予想していなかったことがある。12月になれば川が凍り、水力発電所の稼働率が下がり、タービンの回転数が減少する。それにより電圧が
下がり、供給できる電力も減少する」
「電圧が低くなることも工場の稼働にとって大問題だが、電力の周波数が下がり、モーターを動かせなくなったのはさらなる問題。そのせいで上モノは完成したのに、中身が完成できない工場が出た」