「外観だけ直そう」駆逐艦事故の現場、金正恩に虚偽報告
中央には「6月中旬までには修復可能な軽微な損傷」と報告されているが、実際には船底の外板が約12メートルにわたって歪み、船底に破孔が生じたところもある。また、補助発電室、兵士の居室、艦橋下の制御室が浸水し、甲板上の電子通信装備や固定アンテナも破損したという。
党機関紙・労働新聞は先月23日、「当初の発表と異なり、船底に破孔はなく、船体右舷に擦過傷」と伝えているが、実際には破孔があったというのが情報筋の話だ。
さらに情報筋は、「燃料タンクには問題がなかったと報告されているが、現場では『まだ確証はない』との声も出ている。もし燃料タンクが破れていたら大惨事だ。担当者の大量粛清につながりかねず、皆、心臓が凍る思いをしている」と話した。(参考記事:「泣き叫ぶ妻子に村中が…」北朝鮮で最も”残酷な夜”)
何があっても外観だけは
船底の破孔による浸水であれば、艦の完全な復旧には数カ月かかると見られる。