金正恩の「犯罪行為」宣言で10人公開処刑…弁明に耳貸さず激怒
北朝鮮国営の朝鮮中央通信によると、北朝鮮北東部・清津(チョンジン)の港で21日、5000トン級の駆逐艦の進水式が行われたが、その過程で事故が発生。船底の一部に穴が開く重大な事態に至った。
その一部始終を目撃した金正恩総書記は、「単に不注意と無責任、非科学的な経験主義によって生じたあり得ないこと」と主張し、「到底容認できない深刻な重大事故で、犯罪的行為」と断罪。そしてこの件を、「来月に招集される党中央委員会総会で取り扱わざるを得ない」と宣言した。
北朝鮮において、最高指導者から「犯罪的行為」と指摘されることは、死刑宣告を受けるに等しい。
現に今年1月27日に開かれた朝鮮労働党中央委員会第8期第30回書記局拡大会議で金正恩氏は、地方幹部が党の規律に違反し農民に不利益を与えた件について「地方の権力乱用者、官僚主義者」による「許しがたい特大型の犯罪事件」であると断罪した。
これを受け、10人余りの幹部が住民らの前で公開処刑されたという。金正恩氏による断罪が、実質的な死刑判決となった形だ。(参考記事:北朝鮮の15歳少女「見せしめ強制体験」の生々しい場面)