国連軍が不満を爆発させていた文在寅の「騙し打ち」

韓国の文在寅前政権が2019年に亡命を求めた脱北漁民2人を板門店から北朝鮮に強制送還した事件を巡り、板門店を管轄する国連軍は当時、同政権によって「騙された」とする証言が出た。

国連軍の司令官は米韓連合軍司令官を兼務するアメリカ軍人であり、米軍と「ほぼ一体」と言っても言い過ぎではなかろう。

板門店から脱北者を送還するには、国連軍の承認が必要だ。2019年当時、国連軍が強制送還を承認していたかどうかは、ことの本質を知る上で重要な要素と言える。

司令部に虚偽申請

文在寅政権は当時、漁民2人が船内で同僚の乗組員16人を殺害し、逃亡していた事実を北朝鮮側の通信を傍受するなどして把握。国内に迎えることはできないと判断し、送還を決断したと説明していた。しかし、それは強制送還がメディアによって偶然、露呈してからの話だ。送還すれば拷問や処刑が確実視される状況で、同政権は水面下でことを進めた。