国家がどう頑張っても押し戻せない北朝鮮の「市場経済化」

「もし貿易が再開されなければ、ワイロとして渡した巨額のカネに加え、毎月の上納金をどうやって作るのか」(情報筋)

北朝鮮は、国が貿易を司る「国家唯一貿易体制」の樹立の目指している。今まで、企業や個人がてんでバラバラに貿易をやってきた体制を否定し、何をどれだけ輸入、輸出するかを国が決めるというものだ。

恵山の税関はまだ開かれていないが、「すべてを国の主導のもとにやるような空気を作ったのに、結局元に戻りつつある」(情報筋)ということだ。

原材料の需給、消費者の心理、嗜好、流行、気候条件などを全く考慮せずに策定された計画をもとにして経済を運営する計画経済、中でも旧ソ連式の中央集権型計画経済は、すでに何十年も前に欠陥が明らかになり、今ではどこの国でも採用していない。