ロシアを「絶対支持」の北朝鮮、ウクライナ侵攻で経済的打撃

北朝鮮は、国連安全保障理事会の制裁決議の網をかいくぐる形で、数万人の労働者を海外に派遣し、貴重な外貨獲得源としている。その派遣先のひとつがロシアだ。(参考記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)はサンクトペテルブルグの高麗人(朝鮮系ロシア人)情報筋の話として、ロシアの通貨ルーブル暴落の影響を伝えた。ルーブルの為替レートは、世界各国の制裁により大暴落している。

北朝鮮人労働者は、毎月約700米ドル(約8万1000円)の国家計画金、つまり上納金を納めなければならないが、ドル建てで計算されるため、侵攻前は約6万ルーブルだったのが、為替レートの暴落により8万ルーブル前後になってしまったのだ。いかなる理由があろうとも未納は許されず、当局側に、額を一時的にでも減らそうという動きはない。(参考記事:【動画】北朝鮮労働者とタジキスタン労働者、ロシアで大乱闘

収入が半分に

ルーブル暴落に慌てた派遣元の北朝鮮の貿易会社は、まず労働者の食費を減らすことから手を付けた。また、派遣先から得た給料から仲介手数料、国歌計画金、労働者の生活費などを差し引いた額を労働者に支給しているが、現状では労働者の食費を賄うのがやっとで、月給を支払う余裕もないと、情報筋は伝えた。