「禁断の音楽」聴きまくった北朝鮮男性を公開処刑

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の司法機関の幹部の話として、RFAを愛聴していた船長が公開処刑されたと報じた。船長は「耳に心地よい音楽」――つまり、北朝鮮では「禁断」とされている韓国や欧米の音楽の虜になっていたということだ。

金正恩政権の外貨稼ぎを担っている中央党(朝鮮労働党中央委員会)39号室は、傘下に数多くの貿易会社、銀行、企業を抱えているが、咸鏡北道の清津(チョンジン)には水産事業所がある。水産物は主に中国に輸出される、外貨の源泉だ。

女性兵士も逮捕

50代の男性、チェさんは、この水産事業所に所属する船長で、50隻もの漁船を所有する「船主」と呼ばれるトンジュ(金主、新興富裕層)だった。日本式に言い換えれば「網元」と言ったところだろう。30代から船長を務めていた彼は、漁に出るたびに、若い乗組員と共にRFAの番組を愛聴していた。