制裁下でも「古着」入荷…北朝鮮で人気の「日本製品ベスト3」
かつて、北朝鮮には「最高級品は日本製」という時代があった。新潟港と東海岸の元山(ウォンサン)港を行き来していた「万景峰(マンギョンボン)92」号が、日本から様々な品物をせっせと運んでいたのだ。日本政府が2006年に対北朝鮮のすべての品目を輸出入を禁じる独自制裁を導入して以降、北朝鮮には日本製品があまり入らなくなったが、メイド・イン・ジャパンの人気は依然、根強い。
両江道(リャンガンド)の内部情報筋が伝えてきた、市場で最近人気の日本製品は、ダウンジャケットだ。新品のものはかなり値が張るが、古着なら9万北朝鮮ウォン(約1170円)で買える。
中国製のダウンジャケットも多数入荷するが、新品は決して安くない。一方で日本製は、古着であっても新品同様で、コストパフォーマンスに優れているとして、入荷すれば季節を問わずすぐに売れてしまうという。
(参考記事:美女と「日本製の部屋着」に狂わされた、ある北朝鮮警察官の選択)制裁発動後は日本から直輸入されることは少なくなったが、中国経由で古着が入ってくる。また、北朝鮮に住む元在日朝鮮人の元を訪れる日本在住の家族がお土産として持ち込んだものも市中に出回るという。
ちなみに、中国で最も有名な日本のブランドと言えばユニクロだが、遼寧省だけで20店舗あり、うち1店舗は北朝鮮との国境に面した丹東にある。お隣の吉林省にも延辺朝鮮族自治州延吉を含め8店舗がある。詳細は不明だが、これら店舗で買い求められた製品も北朝鮮に持ち込まれているものと思われる。